熊本市東区佐土原2-7-1
未来をあきらめない!益城の空の下で
心と脳の新しいケアを
小山院長が拓く「認知症克服」の道
益城の街に灯った、心の拠り所
益城熊本空港インターのほど近く、ホテルのラウンジやカフェを彷彿させる、明るくモダンな建物。2017年開院の『ソラクリニック』だ。 天草出身の小山一静院長は、故郷で地域医療の最前線で研鑽を積んでいた頃、〝熊本地震〞が起こった。「被害が大きかった益城周辺の方々の精神的なケアを担いたい」。その強い想いが、クリニックの原点。「不眠」「ストレス」「もの忘れ」という、日常で感じる心身のサインに寄り添う外来を開設し、地域で開かれた「心の相談所」として安心を届けている。
認知症治療は
新しいステージへ
認知症を取り巻く医療は大きな転換期を迎えている。「今人類は、認知症を克服しつつあります」と院長は語る。かつて認知症(特に日本人の約7割を占めるアルツハイマー型)は、進行を緩やかにすることしかできないと言われてきた。しかし2023年、脳内の原因物質「アミロイドβ」を直接取り除く革新的な新薬『レケンビ』が国内で承認された。「魔法のようにすべてを元通りにするのはまだ難しいですが、原因に直接働きかけ、進行を大きく遅らせる道が開かれた意義は極めて大きいです。脳の萎縮が進む前に早期発見し、適切に介入することが重要。『攻めの治療』が可能になったのです。
100通りの家族に、
100通りの誘い方を
認知症治療において最大の壁となるのが「受診への心理的抵抗」。 「親を精神科に連れて行くなんて、と尻込みするご家族も多い。だからこそ、散歩の時に気軽に立ち寄れるような、カジュアルな雰囲気を大切にしています」と院長は明るく笑う。 受診を拒む方への声掛けは、家庭ごとに正解が異なる。同クリニックでは、専門スタッフが「その方ならではの誘い方」を一緒に考える。「例えば、『私が健康診断を受けるから、付き添ってほしい』とお願いするなど。ご本人の自尊心を傷つけないよう、〝認知症〞という言葉を使わずに足を運んでもらえる工夫を提案しています。ご家族だけで、〝作戦会議〞にいらっしゃるのも大歓迎です」
負担を最小限に
笑顔は最大限に
初診の時も本人がリラックスして検査(認知症テスト等)を受けられるよう工夫している。一方で、別室で家族の「困りごと」のヒアリングを行う。本人の前では話しにくい本音を共有することで、双方の負担を抑えたスピーディーな診断を目指す。 併設のデイケア施設もカフェのような趣。病いと向き合う場所というより、「人生をさらに楽しむ集いの場」という空気。「もの忘れ」を不安なままにせず、前向きに付き合っていく。『ソラクリニック』の扉の先には、新しい明日への希望が広がっている。
