右心房と左心房を分ける壁( 心房中隔) に空いている小さな穴が「卵円孔」だ。通常は出生後にふさがるが、なんと成人の2〜3割は開いたまま。自覚症状はないが、脳梗塞や一過性脳虚血発作の原因にもなるので、軽視はできない。
カテーテル治療
人間は、胎児のころは心臓の右心房と左心房の間の壁に、小さな穴(卵円孔)が空いている。まだ肺呼吸ができないので、卵円孔を通って血液が循環する。生まれた後で肺機能が高まると自然と穴はふさがるが、実は成人の2〜3割は開いたまま。これが「卵円孔開存(PFO)症」だが、特に症状もない。
しかし、ごくまれにPFOが脳梗塞や一過性の脳虚血発作の原因となることがわかってきた。静脈にできた血栓が卵円孔を通って右心房↓左心房↓動脈↓脳の動脈に到達すれば、詰まって脳梗塞を引き起こす。PFOによる脳梗塞の再発を抑えるには、①薬物療法(血をサラサラにする薬を一生涯内服)②胸を開く手術(開胸術)で卵円孔閉鎖③カテーテルによる閉鎖(閉鎖栓デバイス)がある。
同院の総合救命救急センターは24時間・365日体制で救急搬送を受け入れており、同院の脳梗塞入院症例は2024年で667例と県内トップクラス。その経験を活かし、脳梗塞の再発を軽減するため月2回会議をしているのが「ブレインハートチーム」だ。脳卒中の専門医と、カテーテルの高度な技術を持つ循環器内科専門医3人を中心に、脳の専門医2人、エコー技師などによって結成された、ブレイン(脳)&ハート(心臓)の専門医療チームである。
「脳梗塞で入院されてもPFOだとわかったら、心臓の治療をしないといけません。担当医だけではなく、チームで適切な医療をおこなっています。色々な治療のオプションがあり、どんな手技も対応できるようにしています。身近な医療機関の紹介で当院に来られれば、幅広い治療を受けられます」と池本先生。まずはかかりつけの医療機関に相談してほしい。
日本赤十字社 熊本赤十字病院
※救命救急センターは24時間体制
24時間365日、小児から妊産婦・高齢者まで全ての患者さんに対応しています。
当院は県の基幹災害拠点病院であり、地域がん診療連携拠点病院です。
