CASE10 網膜
網膜疾患は見え方に大きく影響を与える病気。
『佐藤眼科 熊本』では薬物治療や硝子体手術を中心に、患者に寄り添った治療を行っている。
網膜に関わる病気
多様な治療で視力を守る
網膜は目の奥にある薄い膜で、光を感知し、映像として脳に伝える重要な役割を担っており、特に重要な部位を黄斑と呼ぶ。網膜に異常が生じると、視界がゆがんだり暗く見えたりする。「網膜疾患は進行すると視力が回復しないことが多いため、早期発見・早期治療が重要です」と川路先生は語る。治療法は病気により異り、大きく分けると薬物治療、レーザー治療、硝子体手術の3つがある。代表的な薬物治療は、血管内皮増殖因子(VEGF)を抑制する薬を硝子体内に注射する抗VEGF治療であり、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症など黄斑浮腫を伴う病気に用いられ、黄斑浮腫を軽減させる。治療は短時間で済むが、片目だけに症状が出る場合、もう片方の目が補うため発見が遅れることが多い。視界の中心がゆがんで見えたり色が暗く見えたりする場合には、早めに眼科を受診することが勧められる。
硝子体手術は、網膜剥離、黄斑円孔、黄斑上膜、硝子体出血などに対応する。硝子体とは目の中のゼリー状の組織で、硝子体と網膜には様々な病気が起こる。手術では、0.5㎜ほどの小さな穴を通して硝子体を除去し、網膜を修復する。「手術時間は片目で30分程度。翌日には視力がある程度回復します」と川路先生は話す。硝子体手術の対象疾患で最も多いのは黄斑上膜。これは黄斑に膜が張り、視界がゆがむ病気だ。アムスラーチャートという方法で早期発見が可能である。網膜疾患は生活の質を大きく左右する。「目に違和感を覚えたら早めに相談してほしいです」と川路先生は呼びかける。




樹尚会 佐藤眼科 熊本

